第19章 ドラゴン
その次の日の朝、結局ロンは医務室に行くはめになったらしい。ロンの指は昨晩の二倍ほど膨れ上がっていて、傷口は緑色になっていてこれは放っておくわけにはいかないと医務室に行ったみたいだ。
それをこれからお見舞いに行くらしいハリーとハーマイオニーの2人に聞いた。私も行きたかったが、クレアたちとの先約があったのでお大事にとだけ伝えてもらうようにお願いしてそこで別れた。金曜日、ノーバートに別れを告げに私は一人でハグリッドの小屋に来ていた。
『ノーバート、今日でお別れよ。でも大丈夫よ。あっちにはたくさんの仲間がいて、あなたも寂しくないわ』
心なしか寂しそうなノーバートに向かってにっこり笑いながらそう言うと一声鳴いたノーバート。聞き入れてくれたみたいなので優しく頭を撫でた。すると撫でたその手にすりすり、ノーバートはしてきたのだった。
『うーん、大丈夫かしら』
私はハグリッドの小屋からの帰り道心配で仕方なかった。確か、これを見つかって大変なことになるというのは覚えている。そしてハリーはあの例のお方を伴ったクィレル先生と会ってしまい、殺されそうになるのだ。だからなんとしても止めたいのだが、私は同行出来ない。私も一緒に行くとは言ったのだが、ハーマイオニー達にはトロールの一件から体のことを知られてしまっていた。それゆえに何かあったら心配だからと断られたのだ。
それなら見つからないようにと注意してあげたいのだが、どうやって見つかったのかを覚えていないのだ。不安そうな私にハリーとハーマイオニーは無事に届けるから安心してと笑っていたが不安でたまらない。そしてついに来た土曜日。昼間に会ったときに慎重に行動するのよと2人には言ったが、果たして大丈夫だろうか。そして次の日の朝クレア達と大広間に向かうと、量の得点がわかる砂時計の前でざわざわとしていた。
「なにかあったのかしら?」
クレア達も不思議そうにしているが、私は嫌な予感がしていた。そちらに向かうとグリフィンドールの点数が150点も引かれていたのだ。そこにハリー達が来たのを見て、私はクレア達に一声かけてから急いでそちらに行ってハリー達の手を引いて空き教室に入った。
『なにがあったの?』
私のその言葉に、3人は顔を見合わせてから答えてくれた。