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愛される少女【HP】

第18章 新学期


『ネビル、組分け帽子はあなたをグリフィンドールに入れたのよ?だから誰が何を言おうとあなたは、グリフィンドールよ。間違いないわ。それにネビルの勇気は今は少し隠れているだけよ』

私がにっこり笑ってそう言った。ハリーはポケットから蛙チョコレートを取り出して今にも泣き出しそうなネビルにそれを差し出すと言ったのだ。

「マルフォイが十人束になったって君には及ばないよ。ユウミの言うとおり、組分け帽子に選ばれて君はグリフィンドールに入ったんだろう?マルフォイはどうだい?腐れスリザリンに入れられたよ」

ハリーの言い方に複雑な心境になったが、今は言うべきではないと思って黙っておいた。蛙チョコの包み紙を開けながら、ネビルはかすかに微笑んだ。

「ユウミ,ハリー、ありがとう。僕、もう寝るよ...ハリー、カードあげる。集めてるんだろう?」

ネビルはそう言って部屋に戻った。いよいよだ。ハリたちが、ニコラス・フラメルを見つける。ハリーは有名魔法使いカードを眺めていたが、カードの裏を見るとハッと息をのみ声をあげた。

「見つけたぞ!」

ロンとハーマイオニーは首を傾げている。

「フラメルを見つけた!どっかで名前を見たことがあるって言ったよね。ホグワーツに来る汽車の中で見たんだ...聞いて...」

ハリーが裏面の説明を読み上げる。そこにはダンブルドアが闇の魔法使いグリンデルバルドを破ったこと、ドラゴンの血液の十二種類の利用法の発見したことの他に、'パートナーであるニコラス・フラメルとの錬金術の共同研究'などで有名と書かれていた。

「そうよ!」

それを聞いたハーマイオニーが興奮したように飛び上がる。ちょっと待ってて!と女子寮への階段を駆け上り、すぐに巨大な古い本を抱えてすごい勢いで戻ってきた。

「この本で探してみようなんて考えつきもしなかったわ。ちょっと軽い読書をしようと思って、随分前に図書館から借り出していたの」

「軽い?これが?」

ロンが口を滑らせたが、ハーマイオニーに睨まれて見つかるまで黙ってと言われ口を閉じる。ハーマイオニーは独り言を言いながら古そうな本のページを捲っていく。

「これだわ!これよ!」

「もう喋ってもいいのかな?」

ロンが不機嫌な声を出したが、ハーマイオニーはお構い無しにヒソヒソ声で読み上げた。

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