第18章 新学期
いよいよ新学期が始まる。談話室に私が降りていくと、ハリーやロン,ハーマイオニーと会った。
『ハリー、ロン、ハーマイオニー久しぶりね?』
「「「ユウミ!」」」
3人がソファーに座って話し込んでいるようなので、私が近づくとハーマイオニーが寄って空けてくれたところに腰かけた。
『どうしたの?』
ハリーが深刻そうな顔をしているため不思議に思った私が聞くと
「今度の試合の審判はスネイプなんだ」
ハリーが小声でそう言った。
「スネイプが?!」
「試合に出ちゃだめよ」
「病気だって言えよ」
「足を折ったことにすれば」
「いっそ本当に足を折ってしまえ」
セブルスの名前に、ロンとハーマイオニーはすぐに反応して恐ろしいことを言った。ロンにいたってはなんてことを言うんだろうか。
「でも、僕はシーカーなんだ。シーカーに補欠はいないんだ。だから僕がいないとグリフィンドールはプレイできなくなる」
ハリーがそう言ったと同時くらいに、誰かが談話室に倒れ込んできた。私も驚いてそちらを見るとネビルがいた。
「ネビル!その足はどうしたの?誰にやられたの?」
ネビルには足縛りの呪いがかけられているみたいだ。両足がぴったりとくっついていて、肖像画の穴を登れたのが不思議なくらいだ。みんなが笑い転げる中、ハーマイオニーがネビルに駆け寄り、呪いを解いた。私はネビルを支えてソファまで誘導する。ソファに座ったネビルは先程のハーマイオニーの質問に答えた。
「マルフォイが...図書館の外で出会って。誰かに呪文を試してみたかったって...」
その言葉にドラコは一体なにをしているのと怒りたくなった。
「マクゴナガル先生のところに行きなさいよ!マルフォイがやったって報告するのよ!」
「これ以上面倒はイヤだ」
ハーマイオニーがネビルに言うが、ネビルは首を横に振る。そのネビルにロンが言った。
「ネビル、マルフォイに立ち向かわなきゃだめだよ。あいつは平気でみんなをバカにしてる。だからといって屈服してヤツをつけ上がらせていいもんじゃない」
「僕が勇気がなくてグリフィンドールに相応しくないなんて、言わなくってもわかってるよ。マルフォイがさっきそう言ったから」
ネビルは心底自信がなそうにそう言うと俯いた。