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愛される少女【HP】

第17章 クリスマス


「ユウミは、帰るの?」

部屋で朝の支度をしていると、クレアに話しかけられたのでそちらを見ると、ミアとエイミーもこちらを見ていた。そういえばその話をしていなかったと思いだし、答えた。

『えぇ、帰るわ。みんなは?』

「私も帰るわ」

「私も」

「私もよ〜」

ルームメイトたちもみんな帰るみたいだった。そしてみんなの支度が終わり、大広間に向かう途中でドラコに話しかけられたので、3人には先に行ってもらうことにしてドラコに向き直った。

『おはよう、ドラコ。どうしたの?』

「おはよう、ユウミ。今年もクリスマスパーティー来ないのか?」

『えぇ、ごめんなさい。いつも通り家族でゆっくり過ごすことになっているわ』

ドラコのお家では毎年クリスマスパーティーを開いていてそれに招待されているのだが、いつも断っていたのだった。それもお父さまとお母さまがクリスマスは家族でゆっくり過ごすと決めているからだった。

あのマルフォイ家を含む名家のお誘いを断ってもなにも困ったことにならないのは、マーレイ家がマルフォイと並ぶほどの名家なこととお父さまとお母さまの人柄のおかげだろう。

『いつも招待ありがとう。行けなくてごめんなさいね?』

眉を下げてドラコを覗きこむと、気にしてないと微笑んでくれたので、私も安心して微笑んだ。授業が終わり、ふらふら散歩をしているとハリーたち3人に遭遇した。お話をすることになり、端によった。どうやら3人は図書館に向かうところだったみたいだ。

『ハーマイオニーはわかるけど、ハリーとロンが図書館に行くのは珍しいわね?』

不思議に思って聞くと、3人は顔を見合わせてからハーマイオニーが代表して口を開いた。

「ユウミ、ニコラス・フラメルって知ってるかしら?」

そういえば、この時期は図書館でニコラス・フラメルについて調べていたんだったと思いながら答えることにした。

『いいえ、知らないわ。どのような人なの?』

そう私が聞くと、3人は近くにあった空き教室に入っていったので、私も続けて中に入ると賢者の石のことについて今わかっている情報を話してくれた。

『そんなことになってたのね。それで図書館に?』

首を傾げて聞くと、3人そろって頷いた。私も調べてみるわと約束してそこで3人とは別れた。

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