第16章 クィディッチ
あのクィディッチの試合から数日後、私は闇の魔術に対する防衛術の授業を受けていた。そして授業が終わり、クレア達には先に行くように伝えてからクィレル先生に話しかけた。
『クィレル先生!お尋ねしたいことがあるんですがいいですか?』
「み、み、Ms.マーレイ。も、もちろん、です。な、なんでしょう?」
『ここのことなんですが…』
そこからクィレル先生に授業の質問をすると、丁寧にかつわかりやすく答えてくれた。
『ありがとうございます。とってもわかりやすかったです。わからないことがあったときは、また質問に来てもいいですか?』
笑顔を浮かべてお礼を言い、そのあと不安そうにおそるおそる顔を覗きこんで聞いた。すると
「も、も、もちろん、です。い、いつでも、お、お待ちして、い、いますよ。」
クィレル先生はぎこちないながらも笑って答えれくれた。クィレル先生にもう一度お礼を伝えてから教室を出て、私は図書館に向かって歩いていた。
「ユウミ!」
名前を呼ばれたので振り返るとそこにいたのはドラコだった。
『ドラコ!久しぶりね。どうしたの?』
ドラコと会うのは久しぶりだった。やはり寮が離れてしまうと、そんなにゆっくり話せる時間は作れないからだ。ましてやグリフィンドールとスリザリンは敵対している寮なので尚更だ。
「あぁ。手紙を出した帰りに見かけたんだ」
『そうなのね。時間あるかしら?お話したいわ』
久しぶりに会ったので、お話に誘うと快く頷いてくれたので空き教室に入り久しぶりの会話を楽しんだ。しばらくしてドラコとは別れ、図書館へ向かった。図書館に着くと混んでいて空いている席が見当たらずにきょろきょろしていると声をかけられた。
「ユウミ!」
そちらを見るとそこにいたのはセドリックだった。セドリックとはたまに会ってお話していたので、距離は前より近くなっていた。
『セドリック!勉強しているの?』
「そうだよ、ユウミは?」
前の席が空いていたのでセドリックに聞いてから腰を掛けて問いかけると、頷いて聞き返してくれた。
『私もよ。ここでしても大丈夫?』
「もちろんだよ」
そこからはわからないところはセドリックに教えてもらったりしながら、ひそひそとたまに世間話をしてとても楽しい勉強会になった。そして今日はよく友達と会った1日だった。