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愛される少女【HP】

第11章 梟小屋と夕食


梟小屋につき入ると、1匹の梟がこちらに飛んで来たので腕を出すとそこに止まった。

『ミーア!』

寂しかったのかすりすりしてくるミーアをひとしきり撫でてから、足に手紙をくくりつけた。

『お父さまとお母さまに届けてくれるかしら?よろしくね、ミーア』

「ホー!」

任せてというように鳴くと、ミーアは飛び立った。しばらく見送っていたが、時間がないことに気付き急いで大広間に向かった。大広間に着くとそこにはエイミーだけしかいなかった。

『エイミー!1人なの?クレアとミアはまだかしら?』

私もギリギリだったので聞くとまだ来てないらしい。しばらく待っていると、クレアとミアが走ってきた。

「お、お待たせしてごめんなさい!」

「ごめんなさい、遅れちゃったわ!」

ふぅふぅと息を切らしながら来た2人を見て、エイミーと顔を合わせてから訊ねた。

『どうかしたの?』

私の問いに先に息の整ったクレアが答えてくれた。

「いいえ、なにもないわ。本に夢中になっていて気づいたときにはもう時間が過ぎてたの」

『そうなのね、私は大丈夫よ』

笑いながら答えると隣にいたエイミーも頷いたので、2人ともほっとしたような顔をした。

『行きましょう、私お腹ペコペコなのよ』

私の言葉に3人はくすっと笑うと、歩き出した。大広間に入り空いている席に腰をかけて、談笑をしながら夕食を食べた。しばらく4人で話していると、私の正面に座っていたクレアとミアが黙ってしまったのでどうしたのかと思って振り向くと、ネビルがいた。

『えっと、どうしたの?』

なにかを言おうと口を開けるが、なかなか口に出さないので私から用事を聞くと突然頭を下げた。

「ごめんなさい!僕のせいで怪我をしたから...本当にごめんなさい」

『頭を上げて?大丈夫よ。この通り元気になったから』

私が魔法薬学のときに怪我をしたことを言っているらしい。慌てて頭を上げるように言うとまだでも...と言っていたので条件を出すことにした。

『じゃあ私は、ユウミ・マーレイよ。ユウミって呼んでね。友達になってくれないかしら?』

にっこり笑って手を出す。

「ぼ、僕はネビル・ロングボトム。ネビルで大丈夫だよ。ありがとう、ユウミ」

ネビルは手を握り返しながら、自己紹介をしてくれた。

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