第71章 私達の秘密
「おや、目が覚めたんですか!」
マダム・ポンフリーがそう声をあげたのが聞こえた。私は、まだ目を瞑っている。
「「ロンは、どうですか?」」
同時に尋ねたハリーとハーマイオニー。
「死ぬことはありません。あなたたちも...ここに入院です。私が大丈夫だと言うまで...ポッター、何をしてるんですか?」
マダム・ポンフリーは深刻な声が聞こえた。
「校長先生に、お目に掛かるんです」
「ポッター。大丈夫ですよ。ブラックは捕まえました。上の階に閉じ込められています。ディメンターが間もなくキスを施します」
宥めるような声のマダム・ポンフリー。私は、そっと目を開けた。
「えーっ!」
ハリーが、ベッドから飛び降たのが見えた。ハーマイオニーも同じだ。ハリーの叫び声が廊下まで聞こえたらしく、次の瞬間、ファッジとセブルスが病室に入って来た。
「ハリー、ハリー、何事だね?寝てないといけないよ...ハリーにチョコレートをやったのかね?」
ファッジが慌てふためいて言い、心配そうにマダム・ポンフリーに尋ねた。
「大臣、聞いてください!シリウス・ブラックは無実です!ピーター・ペティグリューが、自分は死んだと見せ掛けたんです!今夜、ピーターを見ました!大臣、ディメンターにあれをやらせては駄目です。シリウスは...」
しかし、ファッジは微かに笑いを浮かべて首を振る。
「ハリー、ハリー。君は混乱している。あんな恐ろしい試練を受けたのだから。横になりなさい。さあ、すべて我々が掌握しているのだから...」
「してません!捕まえる人を間違っています!」
ハリーが叫んだ。
「大臣、聞いてください。お願い。私もピーターを見ました。ロンのネズミだったんです。アニメーガスだったんです、ペティグリューは。それに...」
ハーマイオニーも急いでハリーの傍に行き、ファッジを見つめ、必死に訴えた。
「おわかりでしょう、閣下?錯乱の呪文です。2人とも...ブラックは見事に二人に術をかけたものですな」
そう言ったセブルス。
「僕たち、錯乱なんかしてません!」
ハリーが大声を出した。
「大臣!教授!2人とも出て行ってください。ポッターは私の患者です。患者を興奮させてはなりません!」
マダム・ポンフリーが怒って言った。ハリーが激しい口調で言う。