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愛される少女【HP】

第69章 ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ


「ダンブルドアに、私は信用できないと、この1年間言い続けていた。スネイプには、スネイプなりの理由があった...それは、このシリウスが仕掛けた悪戯で、スネイプが危うく死に掛けたんだ。その悪戯には私も関わっていた」

シリウスは、嘲るような声を出した。

「当然の見せしめだったよ。こそこそ嗅ぎ廻って、我々のやろうとしていることを詮索して...我々を退学に追い込みたかったんだ」

シリウスは嘲り笑いをする。

「セブルスは私が月に1度どこに行くのか、とても興味を持った。私たちは同学年だったんだ。それに...つまり...ウム...お互いに好きになれなくてね。セブルスは、特にジェームズを嫌っていた。妬み、それだったと思う。クィディッチ競技のジェームズの才能をね...。とにかく、セブルスはある晩、私が校医のマダム・ポンフリーと一緒に校庭を歩いているのを見つけた。マダム・ポンフリーは、私の変身のために暴れ柳のほうに引率して行くところだった。シリウスが...その...からかってやろうと思って、木の幹のコブを長い棒で突っ付けば、あとをつけて穴に入ることが出来るよ、と教えてやったんだ。そう、もちろん、スネイプは試してみた。もし、スネイプがこの屋敷までつけて来ていたら、完全に人狼になりきった私に出会っただろう。しかし、君のお父さんが、シリウスのやったことを聞くなり、自分の身の危険も顧みず、スネイプのあとを追い掛けて。しかし、スネイプは、トンネルの向こう側に居る私の姿をチラッと見てしまった。ダンブルドアが、決して人に言ってはいけないと口止めした。だが、そのときから、スネイプは私が何者なのかを知ってしまったのだ...」

「だから、スネイプ先生はあなたが嫌いなんだ。スネイプ先生は、あなたもその悪ふざけに関わっていたと思ったわけですね?」

ハリーは考えながら言う。

「その通り」

ルーピン先生の背後の壁のあたりから、冷たい嘲けるような声がした。セブルスが、透明マントを脱ぎ捨て、杖をピタリとルーピン先生に向けて立っていたのだ。ハーマイオニーが悲鳴をあげた。

シリウスはサッと立ち上がり、ハリーはまるで電気ショックを受けたかのように飛びすさった。私は拳をぎゅっと握りしめて、セブルスを見つめる。これから、私は酷いことをセブルスにしないといけなくなるかもしれないのだ。

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