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愛される少女【HP】

第69章 ムーニー、ワームテール、パッドフット、プロングズ


「ああ、そうだとも。どうすれば良いのか、3人はほぼ3年の時間を費やしてやっとその方法を見つけ出した。君のお父さんも、シリウスも、学校一の賢い学生だった。それが幸いした。なにしろ、アニメーガスはまかり間違うと、とんでもないことになる。魔法省がこの種の変身をしようとする者を厳しく見張っているのもそのせいなんだ。ピーターだけは、ジェームズやシリウスにさんざん手伝って貰わなければならなかった。5年生になって、やっと、3人はやり遂げた。それぞれが、意のままに特定の動物に変身できるようになったんだ」

「でも、それがどうしてあなたを救うことになったの?」

ハーマイオニーが不思議そうに尋ねた。

「人間だと、私と一緒に居られない。だから、動物として私に付き合ってくれたんだ。狼人間に対しては、人間になっているときだけが危険なだけだからね。3人は、ジェームズの透明マントに隠れて、毎月1度こっそり城を抜け出した。そして、変身した...ピーターは一番小さかったので、暴れ柳の攻撃をかいくぐり下に滑り込んで、木を硬直させる節に触った。それから、3人でそっとトンネルを降り、私と一緒になった。友達の影響で、私は以前ほど危険ではなくなった。身体はまだ狼だったが、三人と一緒にいるあいだ、私の心は以前ほど狼ではなくなった」

「リーマス、早くしてくれ」

殺気立った凄まじい形相でスキャバーズを睨みつけながら、シリウスが唸りながら言った。

「もうすぐだよ、シリウス。もうすぐ終わる。そう、全員が変身できるようになったので、ワクワクするような可能性が開けた。ほどなく私たちは夜になると叫びの屋敷から抜け出し、校庭や村を歩き廻るようになった。シリウスとジェームズは、大型の動物に変身していたので、狼人間を抑制できた。ホグワーツで、私たちほど校庭やホグズミードの隅々まで詳しく知っていた学生は居ないだろう。そうして、私たちが忍びの地図を作り上げ、それぞれのニックネームで地図に署名した。シリウスはパッドフット、ピーターはワームテール、ジェームズはプロングズ」

「どんな動物に...?」

ハリーが質問し掛けたが、それを遮ってハーマイオニーが口を挟んだ。

「それでも、まだとっても危険だわ!暗い中を狼人間と走り廻るなんて!もし、狼人間がみんなをうまく撒いて、誰かに噛みついたらどうなったの?」

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