第10章 授業2
あれから日は流れ、天文学を夜中に受けた。天文学は夜空が綺麗で星も綺麗だったが、夜中ということもあってほとんどの人が眠そうにしていた。ルームメイトでは、ミアは船を漕いでいて、エイミーは完全に寝ている。起きているのは、クレアと私の2人だった。
フリットウィック先生の妖精の魔法の授業ももちろん受けた。優しく面白い授業をする先生のため、とても人気がある授業だった。そしてこの日私たちは地下牢にある教室に向かっていた。暗く寒い地下を進んで、もう少しで教室というところで名前を呼ばれた。
「ユウミ!」
振り返るとそこにいたのは、ドラコだった。3人には先に行ってもらい、ドラコに向き直った。
『久しぶりね、ドラコ』
「あぁ、久しぶりだな。体調は大丈夫か?」
『えぇ、もう大丈夫よ』
ドラコは心配そうに私に問いかけたので、笑って答えると笑ってくれた。そこでしばらく話をしていたら時間が迫ってきたため慌てて教室に入った。グリフィンドールとスリザリンが固まっているほうへと別れて、席を取ってくれていたエイミーの隣に腰をかけるとエイミーに声をかけられた。
「あのマルフォイと仲良しなんだね〜」
『えぇ、そうね。幼馴染なのよ』
ホグワーツでは、グリフィンドールとスリザリンが仲のよいことはあまりないため聞いてきたみたいだ。それにその相手が、ドラコだったからというのもあるだろう。それからエイミーと話しながらセブルスを待っていると、突然大きな音を立ててセブルスが入ってきた。そして周りを見渡すと静かに出欠をとりはじめた。クレアとエイミーとミアはもう名前を呼ばれていて、私はまだかなと思っていると呼ばれた。
「ユウミ・マーレイ」
『はい』
微笑んで、返事をするとかすかにセブルスが微笑んだ気がした。そしてハリーの番がきた。
「ああ、さよう。ハリー・ポッター。我らが新しいスターだね」
セブルスの猫なで声に、スリザリンからは冷やかしの声や笑いが出た。そこからも出欠をとり続けて最後の1人が呼ばれて終わった。