第66章 トレローニー先生の予言
「どうだった?私、だめかもしれないわ」
クレアが心配そうに問いかける。
『私は、大丈夫だったと思うわ。たぶんだけど』
「微妙だったよ〜私は」
3年生は、私達のように結果を比べ合ったり、試験の課題が難し過ぎたと嘆いたりしていた。ハーマイオニーは、自分のティーポットが陸亀というより海亀に見えたということを気にし過ぎていて、みんなをイラ立たせた。他の生徒は、そんな些細なことまで心配するどころではなかったからだ。
「僕のは、尻尾のところがポットの注ぎ口のままさ。悪夢だよ...」
「亀って、そもそも口から湯気を出すんだっけ?」
「僕のなんか、甲羅に柳の木の模様が付いたままだったんだ。ねえ、減点されるかなあ?」
それから、慌ただしい昼食を食べた後、すぐに呪文学の教室に向かって試験を受ける。フリットウィック先生は、元気の出る呪文をテストに出した。緊張はしたが、深呼吸して落ち着いてやったため大丈夫であったと思う。私と組んだクレアもだ。
夕食後、みんな急いで談話室に戻ったが、それはのんびりするためではなく、次の試験科目、'魔法生物飼育学'、'魔法薬学'、'天文学'の復習をするためだ。
次の日の午前中、魔法生物飼育学の試験監督はハグリッドだったが、よほどの心配事がある様子で、まったく心ここにあらずの状態であった。取れたばかりのフロバーワームを大きな入れ物にいっぱいに入れ、1時間後にみんなのレタス食い虫がまだ生きていたら、テストは合格だと言い渡した。
「簡単ね。レタス食い虫は、放っておくと最高に調子が良いもの」
「こんな楽な試験はないね〜」
小声で呟いたクレアとエイミーに頷く。私は、ハリー達がハグリッドと少し話しているのを見た。午後は、魔法薬学だ。課題は、混乱薬だった。これは大丈夫だっと自信をもって言える。なぜなら、セブルスが微笑したからだ。
次は、真夜中に一番高い塔に登っての天文学だった。水曜の朝は魔法史を受け、中世の魔女狩りのことについて、セドリックと勉強したときのことを思い出しながら、書き綴った。午後は、焼け付くような太陽の下で温室に入り、薬草学の試験だった。みんな、首筋を日焼けでヒリヒリさせながら談話室に戻ると、すべてが終わる翌日の今頃を待ち焦がれた。
「あと、もう少しだわ!早く解放されたい!」
ミアが叫んだ。これはみんなが同じ気持ちだろう。