第60章 守護霊の呪文
「君からの手紙で私がホグワーツで働いていることを知ったみたいだ。少し怒られてしまったよ」
お茶目に笑ったルーピン先生。
『どうしてですか?』
「あー...少し...いろいろあったんだ。ルイス、君のお父さんからは手紙をもらっていたんだが返せなくてね。心配してくれてたみたいだ」
私は、ハリーのお父さまとお母さまのことやぺテグリュー、そしてシリウスのことかと推測した。ルーピン先生にとって、とても辛いことだっただろうから。
『そうだったんですね。それにしても、お父さまとルーピン先生が親しかったのには驚きました』
「そうかい?ユウミのお父さんは私の3つ年上だった。同じ寮でね。良くしてもらったよ」
ルーピン先生は懐かしそうに遠くを見つめて、そういった。
『私、お父さまがどんな学生だったか気になります!』
ずいと前のめりになった私に、ルーピン先生はくすっと笑う。
「優しくて、成績優秀だったよ。クィディッチはあまりだったけど、みんなから好かれていたね。寮に関係なく。そう、それに監督生でもあった」
『お父さま、監督生だったんですね。知りませんでした』
私は驚いた。そんなこと聞いたことなかったからだ。
「ユウミも、成績優秀らしいね。1年生の時には、主席だったと聞いたよ」
ルーピン先生に、私は照れて微笑む。そのあとも、ルーピン先生はお父さまのことや、たまにお母さまのことに関してたくさん教えてくれた。
『ルーピン先生、ありがとうございました。楽しかったです』
「それは、良かった。遅くなってしまって、すまないね。寮まで送っていこう」
ルーピン先生はそう言って、私と一緒に立ち上がる。悪いから断ろうかとも思ったが、今はそうしない方がいいと思い、言葉に甘えた。
「ユウミは、ハリーと仲が良かったかな?」
『はい、仲良くしてもらってます』
突然の問いに驚きながらも、私は答える。
「そうか。先程聞こえていたかな?木曜日に8時から、ディメンター祓いの訓練をするんだ」
『聞こえてました』
罰が悪そうに答えた私に、ルーピン先生は微笑んだ。
「ハリーに聞いてみてほしいが、大丈夫ならユウミも来るといい。仲良しの子がいたらリラックス出来るだろうからね」
『わかりました』
ちょうどグリフィンドール寮についた。