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愛される少女【HP】

第59章 炎の雷(ファイアボルト)


『えぇ、まだよ。途中で会わなかった?』

「会ってないわ」

私の隣に腰掛けながら、クレアが答えた。

『まぁ、そのうち来るわよね』

「そうね。ユウミ、クリスマスはどうだった?」

『家族とのんびり過ごしたわ。いつものことだけどね。クレアは?』

私が微笑むと、クレアも微笑んだ。

「私もよ」

私とクレアは、クリスマス休暇のことをたくさん話した。

「あら?二人とも、来なかったわね?」

『そうね。見つけられなかったのかもね。部屋に行ったら会えるでしょう』

クレアと二人でホグワーツへと帰って来た。そして、部屋へと向かう。

「ユウミ、クレア!久しぶり!」

「久しぶり〜」

部屋には、ミアとエイミーの姿があった。

『久しぶりね、二人とも。特急には乗ってた?』

「久しぶり!二人とも来なかったから驚いたわ」

「えぇ、乗ったわ。でも、なかなか見つからなくてね。ちょうど空いてるコンパートメントがあったからそこにいたのよ」

ミアは肩をすくめてそう答えた。

「そういうことだったのね。クリスマスはどうだった?」

4人でしばらく話していたが、私はふと思い付いたことがあり、3人に声をかけて図書館へと向かう。図書館について、目的の人物を見つけた私はそっと声をかけた。

『ハーマイオニー』

くるっと振り向いたハーマイオニーは名前を呼んだ私に気づくと、元気のない声で返事をした。

「ユウミ、久しぶりね」

『久しぶり、ハーマイオニー。...元気がないみたいね...なにかあった?』

私の問いに、ハーマイオニーは顔を曇らせる。

「...聞いてくれるかしら?」

『えぇ、もちろんよ』

私達は、図書館で話すわけには行かなかったため空き教室に移動した。適当に腰かけてから、ハーマイオニーは口を開く。クリスマスにハリー宛にファイアボルトという凄くいい高価な箒が届いたこと。でも、カードがついていなくてその箒を誰が送ったかわからないこと。

そこでハーマイオニーは、シリウス・ブラックがハリーにその箒を贈ったと考えてミネルバに伝えたこと。ミネルバも同じ考えで、呪いがかけられてないか調べるためにミネルバが箒を預かっていったこと。それで、ハリーとロンと気まずくなってしまったこと。

『そうだったのね』

「でも私、間違ったことをしたと思ってないわ」

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