第7章 新しい友達
「ユウミ、良かったわ。もう大丈夫なの?」
クレアだった。ひとしきりハグすると離れて顔色を確認して心配そうに聞いてきたので、安心させるように笑いかけて、そのあとに心配掛けたことに謝った。
『もう大丈夫よ。心配かけてごめんなさいね?』
「ユウミが元気になったなら、良かったわ」
クレアは安心したような顔で笑ってくれた。そこから体と心臓が弱いことを話して、支度の続きを始めた。しばらくするとクレアが同室の女の子を起こしていた。なかなか起きないので手こずったみたいだが、ようやく起き上がり支度を始めたがまだあまり覚醒はしてないみたいだった。支度を終わり、とりあえず大広間に向かうことにした。大広間に着き、クレアが座りその隣に同室の子が座ったので私はクレアの正面に座った。
『はじめまして、同室のユウミ・マーレイよ。ユウミって呼んでね、これからよろしくね?』
「はじめまして〜同室のエイミー・ハーストだよ。エイミーって呼んでね、こちらこそよろしくね〜」
お互いに自己紹介をして、軽く手を握りあった。おっとりしたような子だ。
『そういえば、もうひとつベッド空いてたけどその子は?』
私を入れて4人ぶんのベッドと荷物があったがひとつのベッドは空だったので、もう1人の子がどうしたのか聞いてみると、顔を見合わせてから苦笑いをしながらクレアが答えてくれた。
「その...あんまり私たちと話したくないみたいなのよ。だから朝早くに出たのかもしれないわ」
『クレアとエイミーと?なにかあったの?』
まさかここまででいい子とわかる2人と話したくないとはどういうことなのかハテナを頭に浮かべているとエイミーがはっきりと言った。
「私は〜マグル生まれでクレアは半純血だから話したくないって言われたよ〜」
おっとりとしながらもはっきりと言ったエイミーの答えは驚くものだった。
『それは要するに純血主義ってこと?』
まさかグリフィンドールに純血主義の子がいるとは思わず、まさかと思い聞いてみるとクレアはおずおずとエイミーははっきりと頷いた。
『...そうなの。うーん、困ったわね。どうしてグリフィンドールなのかしら?なにか事情があるのかもしれないわね』
とりあえず今はご飯を食べようということになり、食べ始めた。