第7章 新しい友達
ふと意識が浮上するのがわかり、ゆっくりと目を開けると見慣れない天井が見えた。なぜここにいるのか考え、自分が倒れたことを思い出した。
『あー...やっちゃったわ』
「本当にな。今は夜だ、あれから数時間経っている」
『え!?』
まさか一人言に答えが返ってくると思わず、上半身を起こしながらそちらを見ると、全身真っ黒で育ちすぎた蝙蝠と言われる人物が立っていた。
『セブ...スネイプ先生!』
一瞬名前を言いかけたが、学校にいることを思い出したので言い直すとスネイプ先生は表情をいくらか柔らかくしながら答えてくれた。
「ここには私しかいない。いつも通りでかまわん」
その言葉にいつもどおりに接することにした。ちなみにスネイプ先生はたまにお父さまに会いに家に来ることがあったので、そのときによくしてもらっていた。
『もしかして、セブルスが運んでくれたの?』
「いかにも」
まさか、あのセブルスに運んでもらったのかとおそるおそる問いかけると予想通りの答えが返ってきて肩を落とした。
『ごめんなさい、重かったわよね。ありがとう』
「気にする必要はない。それよりなぜ無理をした?我慢をしていたのだろう。貧血を起こしていたが、幸い他に異常は見つからなかった。今日は念のためここで一晩過ごして、明日から寮に戻るといいと校医が言っていた」
『そうなのね。ありがとう。その今日は付き添い姿あらわしをしたのよ。だから体調もあまり万全ではなかったのだけど、少し疲れてしまったみたい。無理をしたつもりはないのよ』
セブルスは少し顔を厳しくし、しかし私のことを心配してくれているとわかる言葉を投げ掛けてくれた。それにあくまで無理はしていないと言い訳をした。
『そうよ。クレアは?あのとき一緒にいた子のことよ。心配をかけてしまったかもしれないわ』
あのとき、クレアと話している途中で意識を失ったことを思い出しセブルスに聞いた。
「とても心配していたが、今日は寮に戻らせた。明日元気な顔を見せるといい。とりあえず今日はこれを飲んでゆっくり寝なさい」
クレアに心配をかけてしまったことを申し訳なく思いながら、明日謝ろうと決意しセブルスが差し出したコップを手に取り飲んだ。
「それとマクゴナガル先生がとても心配していた。明日顔を見せるといいだろう」
セブルスのその言葉を聞き、眠りについた。