第6章 組分け帽子
それから石段を登って、巨大な樫の木の扉の前に集まると、ハグリッドは城の扉を3回叩いた。扉が開くと、とても厳格だが公平で情をもつあの先生が現れた。
「1年生の皆さんです」
「ご苦労様。ここからは私が預かりましょう」
ハグリッドがマクゴナガル先生に報告すると、そう言い扉を大きく開けた。そこはとても広々としていて天井もすごく高かった。そこからマクゴナガル先生に着いていくと、脇にある小さな空き部屋に連れていかれた。
「ホグワーツ入学おめでとう。新入生の歓迎会がまもなく始まりますが大広間の席につく前に皆さんが入る寮を決めなくてはなりません」
マクゴナガル先生は挨拶をして、寮の組分けやそれぞれの寮のこと、そして学校生活についての説明をした。
「学校側の準備が出来たら、戻って来ます。身なりを整えて静かに待っているように」
マクゴナガル先生はそう言うと、一旦部屋を出て行った。
「私、緊張するわ。組分けもどうやるのかしら?」
『組分けは帽子を被るだけって聞いたわよ?だから大丈夫よ』
クレアがあまりにも不安がっていたため、両親から聞いていた組分けのことを教える。もちろん前世の記憶もあるのでもともと知っていたが。
「そうなのね。私、どの寮に入るかしら?心配だわ...」
『大丈夫よ。どこの寮に入るかはわからないけど、きっと楽しめるわ』
クレアを安心させるように笑いかけると、少々不安が残るが先程よりはましな表情で笑い返してくれた。
『クレア、もちろん同じ寮になるのが一番嬉しいんだけど、もし違う寮になっても仲良くしたいわ。だめかしら?』
「もちろんよ!私もそう思ってたの」
二人で微笑んでいると、突然悲鳴が響いた。驚いて振り返ると、そこにはゴーストがいた。
「心臓が止まるかと思ったわ。ホグワーツにはゴーストがいるのね」
『そうね、私も何事かと思ったわ』
ゴーストがいるというのは知っていたため、むしろそちらよりも悲鳴に驚いてしまった。程なくしてマクゴナガル先生が戻ってきて、ついに組分けの儀式が始まる。