第43章 お別れ
笑みを浮かべた私にレギュラスは目を見開く。
「僕はあなたに似ている人を知っています」
『私に?』
首を傾げた私。
「えぇ、ホグワーツで有名なお似合いの二人のうちの一人ですよ。そういえば、名字が...まさか...」
レギュラスは驚いたようにこちらを見る。
『どうかしたの?』
きょとんとしてレギュラスを見ると、レギュラスは穏やかに微笑む。警戒を随分解いてくれたみたいだ。
「いいえ、なんでもないです」
『未来で私と会ってくれる?』
「いいですよ。...ただ、僕が生きていると知られると困ったことになるので、僕のことは他言無用でお願いします」
レギュラスは微笑んでから、ハッとして真剣な顔で告げた。
『もちろんよ』
頷いた私を見たレギュラスは驚愕している。
「ユウミ、手が...!」
レギュラスに言われて、手を見るとあのトムと別れた時と同じように手から徐々に透け出していた。
『!お別れだわ。絶対に会いましょうね。私が3年生になる前の夏休みに漏れ鍋で待ち合わせ...』
どんどん透けていって最後の言葉を言い終わる前に、私の視界は暗くなってしまった。