第40章 遭遇
ハーマイオニーは誰からの助言も受けず、全科目を登録したとハーマイオニー本人から聞いた。私も全教科を登録しないかと誘われたが、勉強はそんなに好きではないからと断った。
『パーシー、ハリーにアドバイスしてるの?私も聞きたいわ。いいかしら?』
ふらふらと歩いてると、パーシーがハリーと話しているのをみかけ仲間にいれてもらう。パーシーもハリーも快く頷いてくれた。
「自分が将来どっちに進みたいかによるんだ。将来を考えるのに、早過ぎるということはない。それならまず、占い学を勧めたいね。マグル学なんか選ぶのは軟弱だという人もいるが、僕の個人的意見では魔法使いたるもの、魔法社会以外のことを完壁に理解しておくべきだと思う。特に、マグルと身近に接触するような仕事を考えているならね。僕の父さんのことを考えてみるといい。四六時中マグル関係の仕事をしている。兄のチャーリーは、外で何かすることが好きなタイプだったから、魔法生物飼育学を取った。自分の強みを生かすことだね」
『ありがとう、パーシー。とても参考になったわ』
ハリーは悩んでいるようだ。私は結局、'占い学''魔法生物飼育学''マグル学''古代ルーン文字'を取ることに決めた。お父さまとお母さまに手紙で相談してこれに決めたのだ。
「クィディッチ、次どこだったかしら?」
「ハップルパフだよ〜」
部屋で読書をしていると、そんな会話が耳に入り顔をあげる。ミアとエイミーみたいだ。
「明日よね?」
クレアが確かめるように尋ねる。
「そうだよ〜」
『私、ハーマイオニーに話したいことあるから先に行っててくれるかしら?』
エイミーが答えたのを聞いてから私は3人にそう告げた。
「わかったわ」
「席、取っておくわ」
ミアとクレアが微笑んで言ってくれたのにお礼を言って読書に戻る。明日は、ハーマイオニーが石になってしまう日だ。私はそれを止めたかったのだ。ハーマイオニーが石にならなければ、ハリー達がジニーを救うのが早くなるだろう。
なにより、友達であるハーマイオニーを石にしたくないという私の勝手な思いだ。他の人は無視しておいて酷い人間だ、私は。翌朝目を覚ますと、太陽が輝きさわやかなそよ風が吹いていた。クレア達3人は起こさずに、大広間へと向かう。
『ハリー、ロン、ハーマイオニー、一緒に食べてもいいかしら?』
3人は笑顔で頷く。