第4章 ダイアゴン横丁
ダイアゴン横丁から帰って来た私は、部屋で先程買った荷物の整理をしてから机の前に座り、とても悩んでいた。そう目の前で可愛らしく鳴くこの子のことである。
「ホー」
『うーん、どうしようかしら?あなたにお似合いの名前を見つけたいわ』
先程お家に来た梟を、見つめながら考えているとくりくりしたつぶらな瞳がこちらを見ていて、あまりの可愛さにたまらなくなってしまった。そのときふと頭にピンと浮かんできた名前があった。
『そうだわ!あなたの名前はミーアよ。あなたは女の子だからいいかなと思ったんだけど、どうかしら?』
「ホー!」
目の前にいる梟に話しかけると、可愛らしく賛同するように鳴いてくれた。
『ふふ、決定ね!あなたはミーアよ。これからよろしくね』
ミーアの入っている籠に手を伸ばすと、頭を下げて近づいてきたので、指で撫でてあげると目を細め気持ち良さそうにしていた。
ミーアの名前を決めたあとは、ホグワーツの教科書を読んでいた。あまり勉強が好きなタイプではないが、憧れていた魔法を使えると思うといてもたっていられなく、教科書をもくもくと読んだ。
「..さま!嬢さま...お嬢様!」
声が聞こえ隣を見ると、そこにはディニーがいた。
『あらディニーどうしたの?』
「夜ご飯の準備が出来ましたでございます!ご主人様と奥様がお待ちです!」
『もうそんな時間なのね!夢中になりすぎちゃったわ。ありがとう、ディニー。すぐ行くわ』
ディニーにきょとんとしながら声をかけると、夜ご飯と言われ顔をあげると、外はもう真っ暗で自分がそれに気づかないくらい夢中になって読んでいたのかと、とても驚いた。しかしお父さまとお母さまを待たせていることに気付き、急いで1階に行った。
『お父さま、お母さまお待たせしてごめんなさい』
リビングに入ると、お父さまもお母さまももう席に着いており、急いで自分の席に着いた。
「大丈夫、今準備が終わったところだよ」
「そうよ。ずいぶん夢中になっていたのね?」
『こんなに時間が経っていて驚いたわ。でもとても面白かったのよ』
「よかったね。さぁ食べようか」
二人は微笑みながら私に聞いてきたので、私も言葉を返し、談笑しながらご飯をおいしくいただいたのであった。