第4章 ダイアゴン横丁
フローリッシュに着いた私とお母さまは、教科書を買おうとしたが、お母さまがお友達に会ってお話していたから、そっと抜けて本を見にきた。私は前世の影響があるのかわからないが、本を読むのが今も好きだった。面白い本はないか見ていると、上のほうに興味のひかれる本があった。しかし、なぜか前世と身長があまり変わらずに、日本人の平均身長より少し高いくらいの私では届かなかった。どうしても取れない。
『ん...んー』
奇妙な声を出しながら頑張って背伸びをしていると、ふと手が伸びその本を取ってしまったのだ。
『あ...』
取られちゃったわと思いながら振り返ると、そこには灰色の瞳に背が高く、前世で数少ないハンサムと称された人物がいた。その人物は私に本を差し出しながら爽やかに笑った。
「はい、どうぞ。これを取りたかったんだよね?」
優しく爽やかな笑顔に、慌てて取り繕いながらお礼を言うと気にしなくていいよと笑ってくれた。
「僕は、セドリック・ディゴリー。良かったらセドリックって呼んでね。今年、ホグワーツの3年生になるんだ。君は今年入学?」
『私は、ユウミ・マーレイです。今年入学の1年生です。えっと、セドリック』
まさかセドリックから、自己紹介をしてくれるとは思わなかったので内心驚きながらも笑って自己紹介をした。
「そんなに堅くならなくて大丈夫だよ。他人行儀みたいで寂しいな」
子犬みたいな目で見つめられて、フランクに話すことにした。そこから少しずつ話していき、仲良くなっていきしばらくすると、お母さまの声が聞こえてきたので、セドリックに声をかけてお母さまのところに行った。
『お母さま、お待たせ』
「少し、夢中になっちゃったわ。ごめんなさいね?お詫びにその本を買ってあげるわ。行きましょう」
声をかけるとお母さまはすぐにこちらに気づいてくれた。その本?と思いながらお母さまの視線の先を見ると、手にはセドリックが取ってくれた本があった。
セドリックに取ってもらった本と教科書を買い、帰りにはフローリアンでアイスクリームを買ってもらい、食べてから家に帰ったのであった。非常においしかった。