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愛される少女【HP】

第37章 親子


「初めまして。私はルイス・マーレイ、こちらが妻のレイラです」

「初めまして…」

つい先程、ミアとミアのご家族が到着した。とりあえずは親同士、子供同士で話をしている。

『ミア、久しぶりね!』

「久しぶり...ユウミ」

ミアとハグをしてから挨拶をすると、ぎこちない笑みがかえってきた。

『...緊張している?』

「えぇ...とっても」

「ユウミ、挨拶をしなさい」

ミアと話をしているとお父さまに呼ばれたため、ミアと一緒にそちらに近づく。

『初めまして、ミアと同じ寮で仲良くしてもらっている、ユウミと申します』

私は、お父さまの隣に立ってミアのお父さまとお母さまに挨拶をする。

「可愛らしいお嬢さんだね」

にっこりと笑ったのはミアのお父さまだ。

「ほら、お前も挨拶しなさい」

「...はい、お父様」

ミアは緊張した様子でミアのお父さまの横に並ぶ。

「お久しぶりです」

「ふふ、久しぶりね、ミア」

ミアはぎこちなく笑う。それを見てお父さまとお母さまは微笑ましそうに顔を見合わせて笑い、お母さまが声をかけた。

「では、どうぞこちらに」

お父さまの言葉を合図に、私達は家族に別れてソファに座る。そのまま談笑をしていたが、私はどうやってミアのことについて話を持っていくか悩む。

「そうでした、ルイスさん。お嬢さんのユウミさんはマルフォイ家のご子息と仲がいいと娘から聞きましたよ」

私が悩んでいる間に、ミアのお父さまからその話が出た。

「ミアもマルフォイ家のご子息と仲がよくなりたいと思っているようで...」

どうやらミアのお父さまは私を通して、ミアをドラコと仲良くさせてまたマルフォイ家との仲を復活させようと考えているみたいだ。私はミアの方を見て軽く頷いた。それを見たミアも決心したように頷く。

「...お父様」

「なんだ、ミア」

意を決したミアの呼び声にミアのお父さまは返事をした。

「...お父様、私は...マルフォイさんと仲良くなりたいとは思いません...」

「!何を言ってるんだ」

驚いたような顔をするミアのお父さまは、すぐに顔を険しくさせる。

「私は!マルフォイさんと仲良くしたくないです!」

ミアのお父さまは顔をさらに険しくさせてこう言った。

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