第34章 魔法薬学
日曜の朝、私が目を覚ますと周りにはお馴染みのメンバーがいた。
「もう、だから言ったじゃない!」
怒ってるのはクレアだ。ミアは苦笑いしていて、エイミーはいつも通りである。ハリーの方を見ると起き上がって朝ご飯を食べているみたいだ。ハリーと目が合ったのでにっこり笑う。
「聞いてる?」
『いつも心配かけてごめんなさい』
クレアに声をかけられたので、謝る。
「ユウミも反省してるみたいだし〜それくらいにしたら〜?」
クレアはエイミーの言葉に黙ってから、私に軽くハグをしてから笑ってくれた。クレア達は少し私と話してから医務室を出ていった。あまり長居すると、マダム・ポンフリーがいい顔をしないからだ。ハリーはいないみたいなので、私がクレア達と話している間に退院したみたいだ。
「あなたもいいでしょう」
そのあと来たマダム・ポンフリーに許可を得て、私は寮へと戻る道を歩いていた。しかしふと思いついて、私は図書館に向かう。特に理由はないが、暇潰しに来たのだ。もう少しで図書館というところの曲がり角でドンと誰かにぶつかってしまう。
『キャ』
転ぶと思ったが腕をひかれて腰に手を回して支えてくれたおかげで倒れずにいることが出来た。
「大丈夫かい?」
『大丈夫で...セドリック!』
顔をあげるとそこにいたのはセドリックだった。
「ユウミ!」
『ありがとう、セドリック。おかげで転ばなかったわ』
「いいえ」
お礼を言うと微笑んでくれたセドリック。私はあることに気づいておかしくなり、クスクス笑ってしまう。そんな私を不思議そうに見るセドリックに言った。
『ふふ、セドリックと会うときはいつも図書館の近くね』
「確かに、そうだね」
セドリックも同意して、笑っている私を優しい眼差しで見つめた。
「そういえば、医務室に行ったって聞いたよ。大丈夫?」
『えぇ、もう大丈夫よ。ってセドリックと会うといつも心配されてる気がするわ』
「ユウミがよく医務室に行ってるってことだよ」
セドリックは眉を下げて心配そうに私を見ている。
『そうかもしれないわ。でもなんともないから大丈夫よ。心配してくれてありがとう』
「当たり前だよ。ユウミのこと大切に思っているんだ」
『え?!』
そう返してくるとは予想外で思わず、驚きの声をあげてしまった。