• テキストサイズ

愛される少女【HP】

第28章 最悪な言葉


しばらくみんなで談笑していると、ハグリッドが俺の育てているものを見るかと誘ったため、私達は裏手にある野菜畑にきていた。そこにはとても大きなカボチャがあった。

『すごい大きいわね』

「肥らせ魔法じゃない?ハグリッドったら、とっても上手にやったわね」

私が驚くと、ハーマイオニーが柵に立てかけてあった傘を見ながら意味深に言った。そういえばハグリッドは在学中、杖を真っ二つに折られてホグワーツを退学になったんだったと今思い出した。ハリーが気になったのか事情を聞こうとしても、ハグリッドはごまかそうとする。そして話を変えた。

「ロンの妹もハーマイオニーと同じことを言いおったよ。つい昨日会ったぞ。ぶらぶら歩いているだけだと言っとったがな。ありゃ、この家で誰かさんとばったり会えるかもしれんと思っとったな」

ハグリッドはまたしてもハリーを冷やかし、ハリーはそれを焦って遮る。その様子を見ていたロンが吹き出すついでに、小型のナメクジを畑にばらまいてしまったため、ハグリッドが怒った。そしてそろそろ昼食の時間になったので、ハグリッドに別れを告げてから私達は戻って来る。するとミネルバとちょうど会った。

「ポッター、ウィーズリー、そこにいましたか。二人の処罰は今夜になります」

「先生、僕達なにをするんでしょうか?」

ミネルバは厳しい表情でそう告げた。それにおそるおそるロンが聞き返す。

「ウィーズリー、あなたはMr.フィルチとトロフィー・ルームで銀磨きです。もちろん魔法を使わずに、自分の力でです。ポッター、あなたはロックハート先生がファンレターに返事を書くのを手伝いなさい」

ミネルバの言葉に絶望的な表情になった2人。特にハリーはロックハート先生がよっぽど嫌なのかミネルバに聞いた。

「僕も、トロフィー・ルームの方ではいけませんか?」

ミネルバは眉を吊り上げる。

「もちろんいけません。ロックハート先生はあなたを特にご指名です」

ミネルバが去ったあと、ハリーもロンも2人とも自分のほうこそが最悪の貧乏くじを引いたとかなり落ち込んでしまった。それにハーマイオニーがとどめの一言を言う。

「だって、あなたたち校則を破ったのよ」

それにロンが反論しようとする前に私は言った。

『ハリー、ロンこれあげる。頑張ってね』

私が渡したのは、チョコレートだ。2人は力なく微笑んだ。

/ 559ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp