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愛される少女【HP】

第27章 ナルシスト


この日はハップルパフと合同の薬草学の授業だ。温室にクレア,ミア,エイミーと向かっていると、前にはハリー,ロン,ハーマイオニーが歩いている。その向かい側から機嫌のあまりよくなさそうなスプラウト先生と、ロックハート先生が何やら会話をしながらやってきた。そしてスプラウト先生はその機嫌のまま言った。

「今日は3号温室へ」

これまでは1号温室でのみ授業を行っていたので、みんなが興味津々であった。そして、そこから去っていくと思ったロックハート先生はそこにいたハリーを見つけると輝く笑顔になり、スプラウト先生に強引に許可をもらうと引き止めて話を始めた。私たちはそれを横目にそそくさと3号温室へと入る。

「ハリー、災難だね〜」

「本当ね」

そんなことを話していると、ハリーが戻ってきて授業が始まった。

「今日はマンドレイクの植え替えをやります。マンドレイクの特徴がわかる人はいますか?」

その質問に真っ先に手を挙げたのは、やはりハーマイオニーである。そしてスラスラと答えを述べた。

「マンドレイクは別名'マンドラゴラ'とも呼ばれ、石に変えられた人を元に戻す薬として使われます。また、危険な面もあり、マンドレイクの泣き声は聞いた人の命取りになります」

その答えにスプラウト先生からグリフィンドールに加点をもらい、スプラウト先生の手本を見てからマンドレイクの植え替えを実際にしてみることになった。しっかりと音が聞こえないのを確認してからさっそく始める。

ズボっと抜くと、なんとも言えない様子のマンドレイクが姿を見せる。マンドレイクはとても大人しかったので、ささっと終わらせると隣のエイミーが苦戦しているようだったので手伝う。この授業が終わる頃にはみんな、汗と泥にまみれてしまっていた。

「ユウミ、ほとんど汚れてないわね」

「ユウミが手伝ってくれたら〜あんなに暴れていたマンドレイクが〜大人しくなった〜」

『そうだったかしら?』

私はエイミーにそう返したものの、最近わかったことがある。なぜかとても動物や植物に好かれるのだ。この前の夏休みも、家族と出掛けた時に暇だったので森を歩いているときに出会った動物たちも近寄ってきてくれた。頭を撫でたりしても大丈夫でとても気持ち良さそうだった。なんでなのかはわからないが。これと言って困ったこともないので放っておくことにしてる。

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