第26章 空飛ぶ車
翌日、早くに起きた私は両親に向けて手紙を書いていた。無事に着いたことやハリーやロンたちのこと、そして何よりミアのことを。
『...よし。これでいいわね』
一人言を溢してから支度を素早くして、部屋を出る。早く起きたためそんなに急がなくても時間があった私はのんびりと梟小屋まできた。中に入るとすぐにミーアが飛んできて私の腕に止まる。
『ミーア、久しぶりね』
「ホー」
ミーアは、やはり寂しかったのか私にすりすりする。そこで私は、ミーアを指で撫でてあげた。たっぷりとミーアと戯れてから、私は梟小屋を出た。
『ミーア、また来るわね』
「おかえり」
部屋に戻ってきた私は、クレアに迎えられた。
『ただいま。あら、まだ寝てるの?』
そろそろ起きているかと思っていたので、ミアが寝ていることに私は驚く。ちなみにエイミーはいつものことだ。
「えぇ、寝ているみたいよ。そろそろ起こした方がいいわね。私はエイミーを起こすわ。ミアをお願いできるかしら?」
『もちろんよ』
私はミアに近づき、声をかける。
『ミア...ミア、朝よ』
起きないので声をかけながら軽くゆすることにする。
『ミア。起きて』
「んんん...ユウミ?」
『おはよう、そろそろ支度をした方がいいわ』
「...おはよう、ユウミ」
ゆすって起こすと、ミアは目を覚ましてくれた。しかしまだボーッとしているようだ。少ししてから目も覚めたのかてきぱきと支度を始めた。それを見て、クレアの方を見るとやっとエイミーも起きたみたいで支度を始めている。そういうわけで今日は、いつもより遅い時間に大広間に行き空いている席に座った。
「ユウミ、おはよう」
『おはよう、ハーマイオニー。ハリーもロンもおはよう』
「「おはよう」」
隣にはハーマイオニーがいて、ハーマイオニーの向かいにハリーとロンがいる。昨日はあれだけ怒っていたので、今日はツンツンしているかと思ったがハーマイオニーは普通にハリーとロンに接している。それを、不思議に思って聞くと答えてくれた。
「あぁ、さっきロンのお母様から吠えメールが届いたのよ。それで反省したみたいだから」
そういえば、今日は吠えメールの届く日だったと今思い出した。ゆっくりめに来れて良かったと密かに思ったのだった。