第23章 その後
クィレル先生はそう言って力強い決意したような目で、ダンブルドア先生を見つめた。
「ふむ...おぬしはどうじゃ?」
『私ですか...?』
まさかダンブルドア先生にそう尋ねられるとは思わずに驚きながら聞き返すと頷いた。私はこれからのことを思い出す。これからはさらに危ないことが増える。特に私が4年になるときからは死人が出てきてしまう。
そこからのことを考えるとクィレル先生に助けてもらえるなら、とても助かるのは確かだ。そこまで思ってから私はクィレル先生を見た。クィレル先生はこちらを懇願するような目で見つめている。それを見て決めたのだ。
『私は...クィレル先生に力になっていただけたらとてもありがたいです。でも、私が決めるようなことではないです』
それを聞いたダンブルドア先生は穏やかな顔で私を見て微笑む。
「おぬしの気持ちはよくわかった。ではクィリナス、おぬしはわしが用意するところで生活をして、ユウミに危険が迫ったときに助ける。それでよいかの?」
それにクィレル先生は深く頭を下げた。
『良かったですね、クィレル先生』
「ありがとう。私のことはクィリナスと呼んでくれ。もう教授ではないんだから。歳の離れた友達とでも思ってくれると嬉しい」
『わかったわ、クィリナス。私のこともユウミって呼んでくれると嬉しいわ』
笑って了承してそう言った。そしてこう続ける。
『クィリナス、困ったことがあったらなんでも言ってちょうだい?友達なのだから』
クィリナスはその言葉に微笑んでくれた。少し悩んだような顔をしてから私に告げる。
「私と手紙を交換してほしい。君と話をしたいんだ」
言いづらそうに言ったクィリナス。
『もちろんよ。たくさん、書くわ。あ、でも今度ミーアと会ってちょうだい?紹介しないと噛まれちゃうわ』
クィリナスとそのような話をして、そこからは談笑をしていた。
今日は成績が掲示されている日だ。みんながそちらに集まってきていた。かくいう私も、クレアたちと見にきている。
「ユウミ、すごいわ!あなた主席よ!」
『うそ...!』
クレアの言葉に見てみると、本当にそうだった。私の次にはハーマイオニーが載っている。主席はハーマイオニーだと思っていたから本当に驚いた。
「ユウミ、次は負けないわ!」