第23章 その後
後ろから近づいてきたハーマイオニーも掲示を見たらしく、私にそう言った。そこからも会う人におめでとうと言われてとても嬉しくなった。そして今日は家に帰る日だ。荷物を持って部屋を出て、クレア,エイミー,ミアと汽車のところまで来た。すると、ある人物を見かけたのでそちらに行く。
『ドラコ!』
「ユウミか」
『夏休み、手紙送るわ』
「あぁ、待っている。それから主席おめでとう」
『ありがとう』
そこから少し話をして、クレア達のところに戻ろうとすると誰かにぶつかってしまう。
『ごめんなさい!』
「僕も、ごめんね」
顔をあげるとそこにいたのは、セドリックだった。
『セドリック!久しぶりね!』
「ユウミ、久しぶりだね。大丈夫?」
セドリックはとても心配そうにこちらを見ている。なんのことかと思ったが、あの事件のことだと思い笑って答えた。
『えぇ、もう大丈夫よ。心配してくれてありがとう。手紙書いてもいいかしら?』
「もちろんだよ。それから聞いたよ、主席だったんだってね?おめでとう」
『ありがとう』
セドリックとも少し話をしてから、ハリー達を見かけたのでそちらに行く。
『ハリー、ロン、ハーマイオニー!会えて良かったわ』
「「「ユウミ!」」」
『みんな、手紙書くわね?』
「うん、待ってるよ」
「僕も」
「私も書くわ!」
3人から返事をもらい、そこで3人と少し話してからクレアたちのところに戻った。クレア達と汽車に乗って空いているコンパートメントに入り話を始めた。
『1年が終わったわね』
「長かったわね」
「ユウミが〜たくさん怪我した〜」
『ごめんなさい!気を付けるわ』
エイミーの言葉に苦笑いして答える。そして私は1年間を思い返していた。まずは本当にクィリナスが助かって良かった。でも、謎が残る。あの呪文はなんなのか?ヴォルデモートの言っていた思い出せとはどういうことなのか?これから過ごしていくうちにわかるのだろうか。
2年生は幸い、犠牲者は出ない。だから私は今回より傍観者でいるつもりだ。何はともあれ、この1年が無事に終わって安心した。私がいることで悪い方向に進むこともなく、ホッと息をつけたのだった。