第10章 襲来
陣「瀬名?どうしたそいつ…って…若葉か!?」
泉「そう」
『先生…』
陣「頬切れてんじゃねぇか。何があった!」
『…お兄ちゃんが…いて…』
陣「あいつが…!?」
佐賀美はベットに若葉を座らせて傷の消毒をした
泉「この学院セキュリティ大丈夫なのぉ?」
陣「あきやんにでも相談してみるわ…よし、とりあえず傷の消毒は終わった。少し休んでけ」
若葉は小さく頷いた
陣「じゃあ俺は職員室行ってくる」
泉「くまくんでも呼んでこようか?どうせそこら辺で寝てるんだろ…」
行こうとする泉の腕を掴んだ
泉「…!」
『あ…あの…行かないで…ください…』
泉「……はぁ」
泉はため息をつきながら若葉の隣に座った
泉「……チサ」
『はい………あ』
つい返事しちゃった…今は若葉として生活してたの忘れてた
泉「……前からそうかとは思ってたけどやっぱりなんだねぇ」
『え…?』
泉「今までどんだけ心配したと思ってるのぉ…」
『い、いひゃい!!ほっへいひゃい!!』
泉は若葉の両頬を摘んだ
泉「あんたがいなくなって…どれだけ…」
『…!』
泉の瞳には涙が溜まっていた
『泉さん…』
泉「ずっと探してたんだからねぇ…」
泉はそう言って若葉を抱きしめた
『すみません…ご心配をおかけしました…』
泉「……元気そうで…ホントよかった…」
『はい…。あと…私の名前…本当はコヨミって言うんです』
泉「コヨミ…?」
『はい』
泉「(だからあいつ…)わかった。コヨミ」
『あ…はい…//』
顔が近くてどこを見ていいのかわからずに顔が赤くなる
『(泉さんって綺麗な顔してるなぁ…肌も白くて綺麗…)』
泉「…そんなに見られると困るんだけどぉ」
『あ、す、すみません…』
泉「(あんまり見られると…心臓持たないとか…絶対言わないからぁ…///!!)」
『…?』