第9章 お手紙
その後もレッスンは続き、外は薄暗くなっていた
『もうこんな時間…今日はここまでにしましょうか』
嵐「はぁい」
『朱桜くん、さっきのところのステップ、練習しておいてくださいね』
司「はい、わかりました」
凛月「若葉~…帰ろ~…」
『そうだね』
凛月は若葉に抱きつきながら部屋を出た
嵐「アタシも若葉ちゃんと帰ろうかしら♪」
『うん、いいよ』
凛月「え~…ナッちゃんも~…?」
嵐「ふふ、いいじゃない♪」
学院から出ようとする直前で若葉の足が止まる
嵐「若葉ちゃん?」
凛月「……いないよ。大丈夫」
『…あ、うん』
嵐「凛月ちゃんと若葉ちゃんが幼馴染だったなんてねェ」
『うん、そうなんだ』
嵐「昔からのコヨミちゃんを知ってるのはアタシ以外にもいたのねェ」
凛月「…何で本名知ってるの…?」
嵐「アタシとコヨミちゃんも昔からの仲なのよォ♪一緒にモデルとして雑誌に載ったこともあるのよォ」
『あはは…』
凛月「コヨミが女だってこともバレてるんだ」
『うん』
凛月「ふぅん…」
嵐「そんなに不機嫌にならないでよォ、凛月ちゃん♪」
『何でりっちゃんが不機嫌になるの?』
嵐「(相変わらず鈍感なんだから…)」
凛月「(まぁいつものことだし…)」
―――翌日―――
『おはよう…』
スバル「若葉おは…どうしたの!?顔色めっちゃ悪いけど…!」
『あぁ、大丈夫大丈夫。気にしないで…』
来ました。来てしまいました。
女の子が毎月一回は来るこの嫌な日…
『(そういえば私女だったんだよね…。ずっと若葉になってると性別わかんなくなってくる…)』
そう、生理
お腹の痛みに耐えていたら顔が引きつっていたらしく、体調悪いのを気づかれてしまった
『(うぅ…、最悪だ…生理なんて…)』
お腹の痛みとなくなる血液に頭がくらくらしてくる
『(これだから生理は…)』
若葉は授業に出られずに保健室へ
陣「お前…死にそうな顔してんぞ」
『死にそうです』
陣「寝てろ」
『はい』