第2章 転校初日
腕を引っ張られて視界が空へ
『な、な…』
凛月「あ、やっぱり…さっきの…」
『り…朔間くん…』
凛月「ふわぁ……で…何してるの。コヨミ」
『え゛』
今…何て…?
凛月「コヨミでしょ?どう見ても」
『ち、違うよ…?僕は白雪若葉で…』
凛月「何年も昔から一緒にいた俺を騙せると思った?」
にやっと口角を上げて笑う
『……。はぁ…りっちゃんには敵わないなぁ…』
凛月「当たり前でしょ~。俺がコヨミのことわからないわけないじゃん…♪」
そう言って若葉の首元に顔を埋める
『ちょっ…////』
凛月「コヨミの匂い…久しぶり…」
『くすぐったい…っ』
パコンッ
凛月「…痛い」
『あ…』
真緒「何襲ってんだよ。凛月」
凛月「襲ってないし~…」
真緒「いきなりいなくなったと思ったら…大丈夫か、コヨミ」
『…まーくんもわかってたんだ』
真緒「そりゃそうだろ。髪型や服装が違うだけで見分けられないわけないだろ」
『あはは…』
真緒「ったく…今まで心配かけやがって…」
真緒は優しく微笑んでコヨミを抱きしめた
『まーくん…』
凛月「ま~くんずるい…俺もコヨミにぎゅーする…」
そしてなぜか2人に抱きしめられる
『ちょ、あの…』
真緒「ダメ…か?」
凛月「ヤダ…」
そんなウルウルした子犬のような目で見られたら…何も言えない…
『ダメじゃ…ない、けど…///』
その後、チャイムが鳴るまで2人にずっと抱きしめられた
『はぁ…やっと解放された…///』
ギリギリまで首元や耳元に顔を埋められて大変だった…
『ふぅ…』
気持ち切り替えて…ユニット見学にでも行こうかな
ドンッ
『わっ…!!』
曲がり角で人にぶつかり倒れそうになるが腕を掴れて後ろに倒れることはなかった
「よっと!」
腕を引っ張られて元の体勢に戻る
『あ、ありがとうございます』
「大丈夫か?悪かったな」
『いえ、前を見ていなかった自分が悪いので』
「…お前見ない顔だな」
『あ、すみません。自己紹介が遅れてしまって。今日転校してきました白雪若葉です。よろしくお願いします』