第8章 流星隊
若葉は水道でハンカチを濡らして戻ってきた
『ちょっとごめんね』
若葉は忍の擦りむいた頬を濡れたハンカチで軽く拭いた
そしてポケットから絆創膏を出して頬に貼った
『これでよし!』
忍「あ、ありがとうでござる!白雪殿には2度も助けられてしまったでござるな…」
『気にしないで?それに大きな怪我がなくてよかったよ!』
忍「白雪殿は優しいでござるな…!拙者人見知りゆえ、お話できる相手がいるのは嬉しいでござるよ~!」
『僕も友達が増えて嬉しいよ!』
翠「あ、忍くん。隊長が探して…っと、白雪先輩?」
『高峯くん…!』
忍「翠くん!隊長殿が呼んでいたのでござるか?」
翠「あ、うん…。今練習室いると思う…」
忍「ありがとうでござる!白雪殿、また明日でござる!」
『うん、また明日ね』
翠「白雪先輩、仙石くんと仲良いんッスね…」
『前に木の上から降りれなくなった忍くんを助けたことがあったんです。そのときお友達になったんです!』
翠「そうなんスね…」
『??…高峯くん、何か疲れてます…?』
翠「まぁ…隊長といると疲れますよ…いつも…」
『隊長って…流星隊のリーダーの守沢先輩ですか?』
翠「はい…。あの人といるとホント…鬱だ…」
翠は深くため息をつきながらうなだれた
『(そんなに悪い人っていうか…疲れる感じには見えなかったけど…)』
あ、でも部活見学に行ったときまーくん疲れてた気がする
『これ、よかったら食べてください!』
翠「??…チョコレート…?」
『疲れたときは甘いものです!あ、甘いものは苦手でしたか…?』
翠「あ、いえ…。いいんスか?もらって…」
『はい!ぜひ!』
翠「ありがとうございます…。あと…敬語いいッスよ…?何か慣れないんで…」
『!……そっか、じゃあそうするね』
翠「はい…。じゃあ俺、隊長のところ行くんで…これで…」
『あ、うん!引き止めてごめんね!』
翠に手を振って分かれた