第8章 流星隊
授業中
いつもはない睡魔に襲われた
《コヨミはお兄ちゃんのものだからな…お兄ちゃんの言うことだけ聞いてればいいんだ…》
意思を持たないただのお人形
笑顔も声も歌も全て失った私は…
お兄ちゃんの操り人形でしかなくて…
スバル「若葉…若葉…!!」
『!!』
スバル「すごいうなされてたよ?大丈夫?」
北斗「お前が授業中に眠るなんて珍しいな」
真「先生気づかなかったみたいだから安心して」
『そっか、ありがとう。何か眠くなっちゃって…』
北斗「自分でも知らないうちに疲れが溜まっていることもあるぞ」
スバル「保健室行ったら?」
『ありがとう、じゃあ…そうしようかな…』
真「ノートはちゃんと取っておくから!安心してよ!」
『うん、ありがとう!』
3人にお礼を言って教室を出た
アドニス「若葉。顔色が悪いな」
颯馬「若葉殿、体調が悪いのであるか?」
『大丈夫だよ、ちょっと保健室行ってくるね』
アドニス「無理はするな」
『うん、ありがとう!』
若葉は手を振って保健室へ向かった
―――――
佐賀美「睡眠不足だな。昨日寝れなかったんだろ。ベッドで寝てろ」
『はーい…』
佐賀美「…お前の兄貴のことか…?悪かったな、黙っとけばよかったな」
『謝らないでください、仕方ないことです』
佐賀美「………」
『そんな顔しないでください、先生。先生が悪いわけじゃないんですから』
若葉はそう言ってベッドの中に入りカーテンを閉めた
佐賀美「(もう2度と…お前のあんな姿見たくないからな…仕方ねぇだろ、気にすんのは…)」
佐賀美はため息をついて席を立った
佐賀美「少し出てくから、何かあったら職員室にあきやんがいるからあきやんに言えよ」
『…………』
佐賀美は返事のない若葉のいるベッドのカーテンを開けた
ベッドにはスヤスヤと眠る若葉が
佐賀美「やっぱ寝不足か…。ゆっくり休め」
佐賀美は若葉の頭を一撫でして保健室を出た