第5章 新しいお友達
零は若葉の手の甲に唇を当てた
『れ、零さん…!?』
零「そんなに顔を赤らめて…まるで林檎のようじゃの」
『赤くなんて…!』
零「…本当に…コヨミは…そんな顔をしとると…我輩のものにしたくなる…」
『零さ…』
零に顎を掴まれ、顔が近づく
『あ、あの…』
目をぎゅっと瞑る
「吸血鬼ヤロ~!!どこ行きやがった!!」
『!!』
零「おや…わんこの声がするのう…」
外の声に心臓が跳ねる
零「おや…。そんな顔をしとると戻りたくなくなってしまうのう…」
『…っ///』
零「それじゃあまたの、若葉」
くしゃっと頭を撫でて音楽室を出て行った
『今の…何……』
しばらく放心状態になっていると扉が開いた
ガチャッ
凛月「あれ、若葉?」
『り…りっちゃん…』
凛月「何でここにるの?」
『あ、や、あの…たまたま見つけたっていうか…』
凛月「ふぅん。俺もここよく使うんだぁ~…♪」
凛月は若葉の隣に座った
凛月「!!」
しかしすぐに離れた
『…?』
凛月「何で…」
『え…?』
凛月「何で兄者の匂いがするの…」
『あ、さっき来たから…』
凛月「…ムカつく」
『え…っ』
凛月は若葉を引き寄せて抱きしめる
『ちょ…りっちゃん…//!?』
凛月「あーあ…こんなとこにまで兄者の匂い…」
ガリッ
『…っ!!!』
凛月は若葉の首元に噛み付いた
『りっちゃ…っ…いた、い…っ』
凛月「(甘い…)」
『りっちゃん…ってば…ぁ』
凛月「んー?」
『んー…じゃ…なく、て…っ』
凛月「…涙目…かーわい…♪」
涙目の若葉を横目に首に歯を突き刺す凛月
凛月「(兄者には…渡さない…コヨミは…俺の…)」