第12章 目眩く日々
『さて、今日はもう何もないし……帰ろうかな』
零「おや、若葉」
『零さん!』
零「帰りかえ?」
『はい、そうです』
零「そうかそうか。ところで、今度でいいんじゃが……」
『?』
零「UNDEADの練習にも顔を出してくれんかのう」
『もちろん!』
零「わんこたちにもいい刺激になると思うんじゃ」
『わんこ……?』
零「じゃあ、頼んだぞ」
零は若葉の頭を撫でた
『はい!』
零「………」
『………いつまで撫でてるんですかっ』
零「可愛くてついのう」
『可愛くないです……一応男なので…』
零「男……のう…」
若葉の腰を引き寄せて顎を上げた
『ちょっ……//』
零「そんなに顔を真っ赤にして……可愛いのう」
『(ち、近いぃぃ……//!!)』
零の顔が近づく
晃牙「おい!吸血鬼ヤロ~!また……!?」
零「おや、わんこ」
『お、大神くん……』
晃牙「て、てめぇら何して……//!!?」
零「わんこにはちと刺激的過ぎたかのう」
『零さん//!!』
晃牙「そ、そんな関係だったのか……!」
『いや、誤解が』
晃牙「邪魔して悪かったよ!!」
晃牙は走り去ってしまった
『零さん!!誤解されちゃったじゃん!!』
零「わんこも可愛いのう」
『可愛いのう、じゃなくて!』
零「誤解されるのは嫌か?」
『……誤解されたいんですか?』
零「そうじゃのう…… コヨミならいいかもしれんのう」
『また冗談言って…』
零は若葉を離した
零「冗談じゃなかったら……どうする?」
『え……?』
零「なーんてな、気をつけて帰るんじゃぞ」
『え、あ、はい……』
零は行ってしまった
『(幼馴染とは言え…昔から大人っぽいというか…色気があるというか……冗談も冗談に聞こえない……)』
零「(こればかりは……少し凛月にも負けたくないのう……)」