第10章 襲来
『ちょっと…これって…女子の制服じゃないですか!!』
陣「おぉ~、似合うなぁ~」
『そうじゃなくて!若葉として来てるんだから男子用じゃないとダメじゃないですか!』
陣「もう女でいいんじゃないか?」
『いや、ダメでしょ』
男子用の制服をもらって着替えた
『ありがとうございます』
陣「色気ねぇなぁ」
『“男子高校生”に色気求めないでくださーい』
若葉は保健室から出て行った
陣「……ま、そのうちバレるだろ」
教室に戻ろうと廊下を歩いていると走ってくる音が聞こえた
『…?どっから…』
真緒「コヨミ!」
『ひっ!!』
いきなり目の前に真緒が現われ、後ずさりした
『ちょ…!その名前で…!』
真緒「お前の兄貴がいたって本当か…!!」
『え、あ、うん…昨日ね…』
真緒「何もされてないか!?」
『え、や、あの…』
真緒「もしかしてその頬の傷…!!」
『あ、うん…ちょっとだけ…切っちゃって…』
真緒「あとは…!?」
『だ、大丈夫…』
真緒「はぁ~……」
真緒は若葉に抱きついた
『ま、まーくん…?』
真緒「お前が無事で…よかった…」
『ありがとう…まーくん…』
バサバサッ
『…?』
真「あ…あ…」
真緒「真」
『どうしたの?』
真「ふ、2人って…そういう関係なの…!?」
真緒「そういう…」
『関係…?』
若葉と真緒が抱きついている
真緒「あ、いや、これは…!!!」
『私とまーくんは幼馴染なんだよ〜』
真「幼馴染…?」
『うん!』
真「そ、そうなんだ…」
真緒「それに若葉は男で…」
『あ、まーくん、まこちゃんにはバレてるから』
真「うん」
真緒「え?まこちゃん…?」
『アイドルのときによく一緒にモデルやってたんだ~♪』
真「ね~♪」
真緒「そうだったのか」
『うん、だからまこちゃんは平気だよ』
真緒「焦ったぁ…」
『他にもばれちゃってる人いるし…』
真緒「はぁ!?」
『仕方ないじゃない…』
真緒「誰にバレてるんだよ」
『嵐お姉ちゃんと…泉さんと…日々樹先輩と…零さんと…』
真緒「かなりいるな」
『でもみんな黙っててくれるし…』
真緒「ま、何かあったら言えよ?」
『うん』