• テキストサイズ

思ひ出結び【刀剣乱舞】

第3章 浅葱色の哀愁


薬研は入ってくると小夜の頭をくしゃくしゃと撫でた


「ったく…復讐だか復習だか知らんが、まぁた人を困らせてるのか」

「痛い…」


小夜は薬研の手を払いのけ、手ぬぐいで髪を拭く

薬研はそんな小夜を親指で指差しながら私に語りかけた


「大将、こいつのコレは標準仕様だ、気にしないでやってくれ」

「う、うん…?」

「でだ、頼みというか、提案があるんだが…」


そこまでいうと、白衣のポケットから紙を一枚取り出し机の上に広げた

紙にずらりと並んで記述されているのは何かの名前だろうか…


「この本丸の薬品庫を覗かせてもらった

大体のものは揃っているが、追加して欲しいものがいくつかある

万屋で買ってもいいが、やろうと思えば栽培できるものもある

その場合、畑を一部使いたいんだが__」


紙の上に細い指を滑らせながら、細かに説明してくれる

その案はとても合理的、現実的だ


「なるほど…じゃあこの区画を使って試しに栽培してみようか」

「なら必要なものはこちらで揃えておく

ありがとな、大将」

「ううん、こちらこそ

薬研は物知りだね、私薬草はさっぱりで…」

「名前はこうだが兄弟たちと違って、俺は戦場育ちでな

医術の心得が少しばかりあるだけだ」

「へぇ…すごいね!

薬研は今までどんな主の元にいたの?」
/ 127ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp