第1章 出逢い
「政府はこの「加州清光」を刀剣男士として不適切であると見なし、刀解を命じたようです
そして、もう一つ主さまにお伝えしなければならないことが…」
「…なに?」
清光の刀本体を鞘に戻し、こんのすけの方に向き直る
するとこんのすけは先ほどよりもさらに辛そうな表情で口を開いた
「大変申し上げにくいのですが___
今回、この加州清光が欠陥をもって顕現した原因は、主さまであるかもしれないのです…」
「………え?」
私が、原因___?
その言葉は胸に嫌に響いた
「それは…どういう意味…?」
「政府によりますと、主さまには審神者としての能力__つまり付喪神を呼び醒す力が足りていなかった、ということらしく…」
「そんな…っ、でも、私は政府に能力があるからって…歴史を護ってほしいからって呼ばれたんだよ!?
なのに…なんでっ…!?」
「主さまっ!!
どうか落ち着いてください…!」
「っ……! 」
こんのすけの手が私の膝を押さえる
見上げた目は私の顔を心配そうに見つめていた
そうだ…
こんのすけだってこんな役回り辛いはずなのに…
「……ごめん」
「いえ…
今後のことなのですが、刀解以外の指示がまだありませんので、私は一度政府の役所に戻り聞いてまいります」
「うん、よろしくお願いします…」
「それでは、失礼します」
こんのすけは縁側からひょいっと外に出て消えた