第1章 出逢い
「主さま!
初日から不在にしてしまい申し訳ございませんでした」
「こんのすけ!」
昨日から求め続けた唯一頼れる相手
その突然の登場に思わずかけよった
「今までどこにいたの?」
「政府のところです」
「そうだったんだ…
えっと…帰ってきたばかりなのに申し訳ないんだけど、聞きたいことがあるの
昨日からよく分からないことばかりで…」
「私もそれは存じ上げております」
「え?」
「初期刀「加州清光」の様子がおかしい、ですね?」
「!」
こんのすけも知ってるってことは、やっぱりうちの本丸の加州清光は他の加州清光とは様子が違うんだ…
じゃあ一体なんで…
「その件で、政府に呼ばれておりました
政府より伝言を承っております」
「伝言?」
「はい
…主さま、今加州清光殿は何処に?」
「清光なら今は風呂場だけど…」
「そうですか
では主さま、単刀直入に申し上げさせていただきます
『加州清光を刀解せよ』とのことです」
「…え?」
こんのすけの言葉に自分の耳を疑った
「今、なんて…」
「刀解…にございます」
茫然とする私の前で、こんのすけも悲しそうな表情を浮かべている