第3章 浅葱色の哀愁
「加州さん」
「ん? どうしたの」
「このまえのたたかいで、わがままをいってしまって、ごめんなさい…
加州さんにきをつかわせて、こんなにきずつけてしまって、ぼくおもったんです
岩融にあいたいきもちにとらわれて、いまめのまえにいるなかまのこと、たいせつにしていませんでした」
再び謝りながら清光に頭を下げる
きっと清光が眠っている間に、今剣なりに今回のことを考えていたんだと思う
この任務を通して、今剣も少し成長したのだろうか
「今剣、お前がいなかったら最後の敵は倒せなかった
感謝してる」
「加州さん…」
「これからも一緒に強くなってさ
地道にでも岩融を探していこう」
「…はい!」
互いの思いを確認するように笑い合い、骨喰たちも優しく見守る
最初は二人きりで閑散としていた本丸も、いつの間にか仲間が増えて、各々の思いが交錯し始めている
それを目にして、私の中で一つの思いが生まれた
「加州も目を覚ましたから、主も一度休んだ方がいいだろう
俺たちが看病を引き継ぐ」
「主、付き添ってくれてありがとう」
「清光もゆっくり休んでね」
清光も目を覚まして、みんなが付いていてくれるなら安心だ
部屋を後にし、浮かんだばかりの考えを伝えるべくこんのすけを探す
多分これは、こんのすけにしか相談できない