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思ひ出結び【刀剣乱舞】

第2章 一人、また一人


主がいつの間にか掃除してくれた稽古場

あの大きな空間を一人で掃除してくれたのが申し訳なくもあり、ありがたくもあり…

早くそこに行きたくて俺はいつもより急いで身支度をした



_____________




稽古場は以前とは見違えるほどに綺麗になっていた

床は朝日を反射するほどに磨かれ、壁に掛けてある稽古用の木刀も新調されたもののようだ

思わず感嘆の息が漏れたとき奥にいた骨喰から声がかかる


「遅い、支度にどれだけかかってるんだ」

「俺にしては早い方なんだけど…ってうわ!」


俺の返答を聞くまでもなく骨喰は木刀のうちの一本を投げてきた

俺が受けとったのを確認すると、骨喰は俺のより少し短めの木刀を構えた


「勝負しろ」

「…いいねいいね、訓練大好き」


同様に俺も構えてしばしの静寂が訪れた後


「オラァ!」

「ふんっ!」


各々が強く踏み込み、木刀どうしが強くぶつかりあう

本物の刀剣であれば火花が散るであろうほどの勢いで


時折骨喰が間合いを詰めてきて、こちらが押されそうになる


だけど経験値は勝る俺もそう簡単には負けられない


斬り込んで、突いて、斬り込んで、突いて、突いて、突いて________



どれほどそうしていただろうか、気がつけば二人揃って滝のような汗を流し息を切らしていた
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