第2章 一人、また一人
「こんのすけに頼んで料理法の手順書もらったんだ、食材は畑にあったし
喜んでもらえてよかった
頑張った甲斐があったね、骨喰」
「あぁ」
「骨喰も作ってくれたの?
ありがとう!」
「...あぁ」
主の言葉に骨喰の口元に初めて笑みが浮かぶ
それが何故か、自分のことのように嬉しいと思った
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骨喰がきてからというもの平和な日々が流れ、幾度か出陣したけれど新しい仲間が増えることもなく
気づけば主と出会ってから1ヶ月が経とうとしていた
「っふあぁ…朝か…」
今日も俺はいつものように、庭でさえずる鳥の声で目を覚ました
ただ、ここ最近いつもと違うことがある
それは______
「…今剣
また俺の布団に…」
「ん…」
数日前から、今剣が布団に潜り込んでくるようになったということ
4人と1匹しかいない本丸は部屋が余るほど広いから、今はそれぞれ別々の部屋を使っているし、骨喰が来る前から今剣は1人で寝ることができていた
昨晩も寝る前におやすみの挨拶をして廊下で分かれたはずなのに…
「今剣」
「んん…」
「起きて、朝だよ」
「…わ……とお……」
「ん? なんて…」
「いわ…と……」