第1章 出逢い
「…分かりました、報告はまず主さまのお話を聞いてからに致しましょう
内容は?」
「うん、昨日決めたの
__私は清光を刀解しません」
私の言葉を聞いたこんのすけは、何も言わずにじっと私を見つめる
「…たとえ周りが不良品って言っても、私にとっての初期刀は彼しかいない
私には清光が必要だから」
…やっぱりこんなこと認められないだろうか
ううん、認められなくてもなんとかして認めさせる
昨日そう決めたんだから
覚悟した矢先、こんのすけから意外な言葉が発せられた
「…った」
「え…」
「良かったです!」
「………え!?」
「本当に良かった…主さまがそう仰ってくださって!」
「えーっと…」
事態が全く把握できない
そんな私の様子を察してか、こんのすけは経緯を説明してくれた
「実は昨日政府に伺った際、主さまと加州清光殿がこのまま本丸を運営できないか問い合わせてみたのです」
「! そんなことしてくれてたんだ…」
「はい
昨日の主さまの様子を見て、命令とはいえ私も刀解は避けたかったので…」
「こんのすけ…ありがとう
それで…政府の返事は?」
「頼み込んだ結果、1ヶ月の猶予をくださるそうです」
「猶予?」