第3章 身の危険 ☆
三日月「……主は狐が好きなのか?」
「狐……?見たことはないけど……うん、動物は好き。可愛くて暖かくて……」
そういえば小狐丸さんの名前にぎつね…きつねの文字が入ってる。
先程もらったタブレットで確認をする。
三条……へぇ、ふむふむ。
小狐丸「何を見ているのですかぬしさま?」
「あ、ごめんなさい。小狐丸さんのことが知りたくて……タブレットを見ればなにかわかるかな、と思いまして」
小狐丸「……愛らしいことを仰るのですね。ぬしさまは……以前の審神者とは違う匂い……ぬしさまは、生娘ですか?」
「き、むすめ……?えっと、三日月さんきむすめってなんですか?」
小狐丸さんの髪に触れながら隣の三日月さんに気になったことを聞くと、三日月さんは小さく笑った。
無知なことを笑われてしまった……
三日月「穢れがない、ようは乙女、処女……と、言えば主にもわかるだろう」
にこりと笑って教えてくれた三日月さんに私は顔を赤くする。
この人、なんてことを聞いてくるんだ!
小狐丸「その反応……生娘で間違いのうございますね」
「っ……ま、まあ……異性とのお付き合いはなかったものですから。なぜそんなことを……?」
三日月「……前の主は俺達に夜伽の相手をさせていたからな。今回の主はどうか、と考えてしまったのだろう」
「夜伽……?小狐丸さん、夜伽ってなんですか?」
今度は小狐丸さんに聞くことにした。
話の流れ的に察するべきなのだろうが、まさか審神者がそんなことをさせるなんて思えない。
だが告げられた言葉は私の想像通りのものであった。