第50章 新しい仲間
愛染「主ってやっぱり……」
蛍丸「愛染、しー……」
「聞こえてるからねー?」
まるで私がおかしいみたいな視線を向けられるが私はまだ大丈夫だ。犯罪者予備軍とかそんなものではない……手を出してはないし!!
「愛染、一応安心させるために言っておくけど蛍丸を可愛いとは思ってても手を繋ぐ以上のことはしないから安心してね」
愛染「手は繋ぐのかよ」
蛍丸「へぇ?手を繋ぐ以上は、しない……かぁ」
「ん?どうかした?」
蛍丸の雰囲気が少し変わったことに気づくと心配になって見つめるが蛍丸はニコッと笑って手招きをしてくれる。めっちゃ可愛いな。
蛍丸「主、少ししゃがんで?」
「ん?これでい……んっ……」
唇へと感じた小さな触れ合い。
一瞬のことで何をされたのか理解できなかった私。
え、ちょ……いま、何され……え?
蛍丸「っ……へへ、奪っちゃった」
愛染「ほ、蛍!な、ななっ!」
蛍丸「なに?」
愛染「いや、なに? じゃなくて何やってんだよ!!」
蛍丸「え、主とちゅー」
蛍丸の『ちゅー』という表現に私の心臓は止まりかける。心の臓があるでろう左胸を押さえた私はそのまま前屈みになって床に額を擦り付けた。端から見たらショタに土下座をしているように見えるであろう姿だ。
愛染「主が死んじまう!!」
蛍丸「主、死んだら俺とちゅーできなくなっちゃうよ?」
笑える、と呟く蛍丸の声に私はいろいろ限界だった。
本当に天に召されそう……。
「我がっ……本丸の蛍丸が、可愛すぎてツラい……っ!」