第3章 身の危険 ☆
三日月「主、こっちだ」
みんなとは少し離れた場所に座っている二人の姿をみて、手入れが必要なのだろうかと気になって近づいてみることにした。
あの、青い人……少し怖いんだよね。
「……えっと…………三日月さんでしたね」
三日月「挨拶回りをしているのか?」
「うん、あとは手入れ回りも……お隣の人は……」
?「小狐丸と申します」
「小狐丸さん……わ、ぁ…」
小狐丸さんの隣に座ると私は瞳を輝かせて見ていた。
全体的にふわふわとしているような、どことなく獣みたいな……毛並みも良さそうだし触りたい……
三日月「……少し、妬けてしまうな。俺の時とはずいぶんと反応が違う」
「え……あ、ごめんなさい。私、動物とか好きでその……小狐丸さんのこの雰囲気にはもうっ……」
小さい子も可愛くて癒されるけど、この獣っぽい人も可愛いとは違った癒しがあって好きかもしれない。
髪とか頭の耳みたいなところとか触れてみたいけどさすがにそれは失礼だよね。
でも、絶対手触りよさそうだし……でもなんだろう。
既視感のような懐かしさを感じるな……。
小狐丸「……ぬしさま、こちらへ」
「わわッ…」
ふわりと優しく微笑む小狐丸さんに手を引かれると膝の上に座らされることに。
すっぽりと腕のなかに収まってしまい、今更ながら結構大きい人なんだなと気づいた。
私は鯰尾と同じくらいの身長で、女だからこの人からしたら小さい子供みたいなものなのだろう。
小狐丸「落ち着きませんか?」
「そ、そんなことないですよッ……小狐丸さんの腕のなかはなんというか…落ち着きます」
暖かいし、髪がふわふわしてるし……こう、包容力があってほっとする。
大型犬とくっついているときのような安心感だ。
くっついたことないけど。