第2章 仲間
「陸奥守さんは……」
陸奥守「すり傷やき、なんちゃあじゃないきに」
「え、えっと……大したことがないようで安心しました。でも本当に何ともないのですか?遠慮しなくてもいいのですよ?」
「そがな心配せいやけんど、大丈夫ぜよ!」
見たところ本当に目立つ傷などはなさそうだけど服の下のことまでわかるわけではないので嘘を言ってるんじゃと思うと心配だ。
「じゃ……本当に大丈夫と信じて次にいってきますね」
陸奥守「いかんしやーせんようにな?」
「ん?んん?了解です……?」
怪我がない人もそこそこいるみたいだしなんとかすぐ終わるかな……。
本音を言えば早く手入れを済ませて次のステップに進みたい。
部屋の掃除や、やることはたくさんだからね……
それにしても…日本人と会話しているはずなのに陸奥守さんが何言ってるのか全然わからなかったな。
何となくで察してはいたけども。
「安定くん、ここ失礼するね」
大和守「なんで名前……」
「清光に聞いた」
大和守「そう……主って、結構可愛いよね」
「…………えっ」
警戒とは違うが、どう接すればという雰囲気があったので仲良くなるにはちょっと苦労するかなと思っていたのだが……。
少しだけ、さっき見たときと雰囲気が変わってる気がする。
大和守「清光も言ってたけど、頑張り屋で一生懸命……僕達を幸せにしたいって言葉、嘘じゃないみたいだし」
「……信じてくれるの?」
大和守「近くで会話とか聞いてたからね……信用できそうって思っただけ。みんな、結構主になついてるしさ…」
なつかれて……清光みたいな表に出してくれるタイプならよくわかるかな。
あとは長谷部さんと蛍丸、かな。
フレンドリーな人とか優しい人は確かにいるけど、信じてくれてるのかまだわからないからね。
大和守「まさか、なついているからって新しい主にキス迫るなんて驚きはしたけど」
……そうだった。
堀川君の横に座ってるから会話が丸聞こえなんだ。
恐る恐る安定くんの横を見ると笑顔で小さく手を振る堀川君がいた。
……彼とも仲良くはしたいんだけどなぁ