第48章 甘えられる人
胃が痛むことではあるが伝えなければ…!
「あ、あのね長谷部。お話があるんだけど……」
長谷部「何ですか?」
「あ、と……ぬ」
長谷部は私に優しく笑いかけてくれる。
それはいつものことで私も嬉しいのだが……そんな長谷部に近侍変えました、てへぺろ☆なんて相談もなく勝手に決めたことを告げるというのはとてもつらい。
てへぺろはないか。
なら、相談してから変更すればと思われそうではあるが私は彼らに弱いので長谷部に悲しそうな顔でも向けられようものならこちらが折れてしまうから…早い話、面倒事から逃げたようなものなのだ。
わかってる。
最低だってことは痛いほどよぉくわかっておりますとも。
「でも私にはそうするしかっ……」
長谷部「主……?」
「……あのね、近侍のことなんだけど」
燭台切「今日から僕が近侍になったからよろしくね」
言うぞ、と覚悟を決めたところで肩をぽんと叩かれたかと思うと私が言うより先に燭台切さんに言われて固まる私。
……セリフ取られた!!
「な、なんっ…なんで言っちゃ…っ!」
長谷部「それはどういう意味だ…」
ニコニコと笑う燭台切さんと苛立ちを隠そうともしない長谷部。
なんだこの修羅場みたいな状況……。
私はまたもや胃が痛くなるのを感じながら頭を抱えた。
自分が撒いた種なんだろうけど、なんか……しんど。
自業自得なんだし、最後までちゃんとしなきゃね。