第47章 怒られた
宗三「不愉快だって顔に出ていますよ」
「っ……すいません。顔に出さないようにしているつもりでしたが…」
宗三さんに言われて自分の顔に触れる。
最弱だとか私にはわからないことだけれど、彼が弱いなんてことはないとはっきりと言える。
彼らが提出する報告書を見ていても弱いなんて感じはせず、うまくは言えないけど宗三さんは強い。それは、はっきりと言える。
なぜ、なんて聞かれたら答えられないけど……。
そして見ず知らずの彼女たちに私の宗三さんが弱いと言われる筋合いもないのだ。
「それよりも宗三さんって綺麗ですよね」
宗三「なんですか唐突に。褒めたって何も出ませんし出す気もありませんよ」
「いや、別に何か欲しくて言っているわけではありませんよ。さっき気づいたんですけど宗三さんって瞳の色が左右違うんだなって…瞳もそうなんですが宗三さんって元々が綺麗というか……綺麗だけじゃなくて、かっこよくて美しい…私の自慢の刀ですよ!」
彼女達に聞えるくらいの大きな声で言って、チラッと視線を向けると目が合う。
ふふっと笑ってやれば目を逸らされて彼女達はその場をそそくさと離れていってしまった。
どうせなら私の宗三さんがどれだけ凄くて綺麗でかっこいいか教えてやってもよかったのに。