第2章 仲間
「………」
伽羅「………」
傷が癒えていくのが何となくわかる。
これも審神者ゆえなのだろうか。
大倶利伽羅さんはずっと無口で私の方を見ずにずっと違う方を向いている。
手入れしたいと言ったのは自分なので無理に信じなくてもいいのだが、寂しいものがあった。
私が今まで生活してきた場所では、関わってくる人間がすべて敵に見えた。
陰で悪口を言って、私の見てないところでいたずらをしてくる。
それを自分は知らない、と無関係を装う……そんな人達が私は嫌いだった。
彼らも前任の審神者のそばにいたから、自分達を不幸にする審神者を信じられないと思っているのだろうか。
それなら仕方ないけど……でも、寂しいな。
「……終わりました」
伽羅「……ん」
「え……」
大倶利伽羅さんは私の方に手を伸ばしてくると、頭をポンポンと撫でてくれたあと立ち上がって部屋を出ていってしまった。
一瞬の出来事に私はぽかんと口を開けて固まっていたが清光の声が聞こえて、ハッとするとどういうことなのか理解して嬉しくなった。
嫌われてる訳じゃ、なかった……。
燭台切「伽羅ちゃんは、照れ屋だからね」
そう、なんだ。
出ていった方を見て小さく笑うと、今度はすぐそばで眠っている……彼を見た。