第45章 新しいタイプ
加州「ねえねえ、主はさ……恋人とかいたの?」
「え……そんなものはいなかったよ。今でこそ結構話すようになったけど前の私は……結構冷たい印象を持たれていたと思うし」
あれ、似たようなこと誰かに聞かれたような……気のせいか。
加州「ふーん……じゃあ刀との恋愛ってどう思う?」
「……え、っと……」
どういう意味だろうか。
いや、意味なんて考えなくてもわかる……これは遠回しな告白ともとれる話だ。
前の私なら何言ってんだろう、と深く考えなかったと思うことだな……。
これはどう答えるのが正しいのかな。
嘘を言っても後からバレたら厄介なことに……よし。
「何とも言えない、かな。こうやってひとつ屋根の下で一緒に暮らしていたら情が芽生えるしこの人いいなって思うことの方が多いと思う……けど思い合っていたとしても多分悲しくなるだけだと思う」
嘘を言っても仕方ないので私は正直に話すことにした。
清光相手に嘘を吐くなんて本当に後が怖いからね……。
清光は私の言葉を理解しているはずなのにわからないというようにじっと見つめてきた。
「……清光?」
加州「じゃあ愛のない関係ならいいの?」
「ん?」
愛のない、関係?
ん?んん?